複写伝票

複写伝票って？

伝票は、商品・サービスとともに動きます。そして、そのポイントごとに記録を伝達し確認が行われます。そのポイントごとに記録と証拠を残していくために同じ記載の伝票が必要になります。そこで、１度の記入で複数枚に同じ内容が写せる複写伝票が用いられます。 社内の部署ごとであったり、お客様と自社であったり、お金の入出金の確認のためであったり、何かあった時にその伝票を探っていくことで原因が特定できるようになっていなければなりません。ミスを見つけたり、見落としを防いだり、不正を防止したり、発見したりできます。だから、税務署の調査では伝票を繰って何か手がかりを見つけようとされるようです。

複写伝票の用紙の種類

ノーカーボン紙

今使われている伝票の中で、もっとも主流な複写用紙です。手軽に複写でき、部分的に複写しなくすること（減感印刷）もでき便利で、カーボン紙のように手を汚すことはありません。しかし、５枚複写くらいまでが限度で、使用も長期保存が難しく、１年以内の使用で複写保持期間も約５年くらいまでが推奨使用条件となります。また、直射日光や高温・多湿を嫌うため、紙の使用・保管には多少の注意が必要です。
[ ノーカーボン紙の原理や構造の詳細（三菱ＮＣＲ紙スーパーより抜粋） ]

（参考）メーカーと銘柄

• 三菱製紙　ＮＣＲ紙スーパー　（伝票工房が使用している用紙です）
• 王子製紙　ＫＳコピーブライト
• 日本製紙　ＣＣＰエース
• 富士フイルム　感圧紙
• 大王製紙　ニューマイクロペーパー

裏カーボンと上質紙の組み合わせ

ケミシートと上質紙の組み合わせ

ケミシートとは、最初から裏面全体がカーボンの状態のシートのことです。最近はあまり使われなくなり、そのため高価になっています。特性としては、１０冊以下で長期にわたり使うような場合に適しています。ただ、一部だけ写らないようにする加工ができません。カーボン紙の一種なので、文字も長期にわたり消えることがありません。

うす模造紙と上質紙による複写伝票

うす模造紙と上質紙の間に、都度カーボン紙を挟んで複写する方法です。ケミシートと同じく、ノーカーボンよりも長期に印字が保持されますが、いちいち挟む手間がかかること、挟むカーボンを使いまわししていると、正しく複写されない等の問題があります。

複写伝票の使われ方（印字）の種類

【手書き】

表紙に直接ボールペン等で筆記します。持ち運んで直接現場で記入できます。パソコン等の機器も不要です。

【連続伝票（ビジネスフォーム）】

オフィス等でパソコンからドットプリンターにデータを送って印刷する、大量印刷し印刷向きの印字方法です。

【セット伝票】

連続伝票と印字方法は同じですが、１セットづつ手差しで印刷します。少数を都度印刷するのに適しています。

複写伝票の用途別種類と注意点

複写伝票はその用途によって、商品・サービス内容数量、金額、日時、納品場所等の確認の為のもの、お客様からの商品のお預かり、返却に使うためのものも、商品の移動、金銭振替・支払いの記録・確認の為のもの、法令により一定期間保管義務のある伝票もあります。また個人情報保護法により、住所・電話番号等の情報の漏えいを防がなければならない場合もあります。
以下は伝票工房によくご依頼を頂く複写伝票の種類です。

【一般企業】

納品書、お客様用・自社控え、物品受領書、請求書（納品書の中に組み込まれて、別途合計請求書として発行される場合もあります）、合計請求書、請求明細書、請求明細書控え、返品伝票、仕切り書、領収証（通常領収証と控えの２枚複写ですが、入金伝票を入れて３枚複写にする場合があります。）、会計伝票（経理）、入金伝票、出金伝票、振替伝票、棚卸伝票、給与明細書、給与明細書兼現金封筒、出庫伝票、入庫伝票、契約書、など

【介護・医療関係】

介護報告書、お客様用・介護事業所控え、看護訪問報告書

【歯科技工所】

歯科技工書（歯科医師用・歯科技工所用・歯科技工所（作業指示用兼商品添付用））

【飲食店関係】

会計伝票、商品オーダー→厨房→商品添付　お会計兼店控え、お勘定書、領収書

【ホテル・旅館関係】

宿泊名簿、スーツケース等お預かり書（エフ加工）、冷蔵庫利用明細、外貨両替書、領収書

【買い取り関係】

買い取り明細書

【衣料・服飾関係】

お買上げ明細書、お預かり書、加工補正伝票

【機械・機器等】

修理伝票（エフ加工）、修理報告書

【建築・土木関係】

打合せ記録、日報（派遣）工事・警備等、工事請負書

【運送・産業廃棄関係】

マニフェスト伝票、運送状、計量書、計量証明書

【自動車整備関係】

修理伝票

【自動車リース関係】

契約書

【美容関係】

お買上げ明細